家具を購入するときは、お部屋の広さや家具を配置する場所、他の家具との相性も考えなくてはなりませんね。今回は、家具配置のコツとして重要な、スペースについてお話しします。
目次
大切なのは部屋の使用目的とその優先度
お店でとても雰囲気が良く、自分のイメージにピッタリの家具を見つけたとします。ただ、気に入ったからと言って購入を決めることができないのが家具選びの難しいところ。
そこでまずは、“その部屋で何をして過ごすか”という事からイメージをしていきましょう。
- テレビを見ながらゆったりと過ごすリビング
- 食卓を囲み、家族との団らんを楽しむダイニング
- ゆっくりと疲れをとるベッドルーム
部屋にはそれぞれの目的と役割があります。
便利で機能的な物があふれる現代で、「これがあれば、もっと生活が豊かになるよね!」と、魅力的なものを次々増やしてしまうと、限られた空間の中で生活をするには、次第に窮屈さを感じてくることでしょう。本当にそれが必要か、それがないと困るのか。しっかり検討したうえで購入へ進むようにしましょう。
スペースの余裕が快適空間につながる
家具を購入するにあたって、まずは実際に収めたいスペースより、小さめの家具から選ぶことをお勧めします。
「大容量の収納が欲しい!」
「大家族だから、テーブルは大き目で!」
など、目的がある場合は別として、そうでない場合は空間に余裕を持たせるくらいが実は丁度いいんです。窮屈感を解消すると同時に、お部屋に程よい抜け感を作ります。
特に、お店の明るく広々としたフロアで見ると、大型の家具もコンパクトに見えてしまいがちで、実際にお部屋に入れたとたん、想像以上の存在感に違和感を感じてしまう事もあるので注意が必要です。
また、家具の設置に必要なスペースは、家具の大きさ分だけではありません。
ダイニングセットであれば、椅子を引いて立ったり座ったりするスペース、開き戸タイプの収納家具なら開いて物を出し入れするスペース等も考慮して設置しなければ、快適な日常生活とは言えません。ゆとりを持った配置がとても重要なのです。
各部屋での上手なスペースの作り方
リビングルーム
お客様を招いたり、家事をしたり。家族それぞれが様々な過ごし方をするリビングは、ついいろんな物を詰め込んでしまいがちです。
優先度を考えて、必要最低限な物から順に揃える
書棚を並べたい、テーブルやソファーを置かずにごろ寝したい、ホームシアターを設置したい、等
どんなふうにくつろぎたいかを最初に決めます。
それから、
- その理想に近づける為に何が必要か
- 人が通るスペースは十分に確保できているか
- ソファーとテレビが近すぎたりしないか
等を考えながらレイアウトをしていきます。
元のスペースに余裕があれば、他に生活に必要な物が生じた際、その都度足して行くことができるので、最初は無理に物を増やさないように心がけましょう。
逆に、「特に追加で必要な物はないけれど、ココの空間が寂しい」という事であれば、観葉植物やスタンドライトでインテリアの充実を図ることもできます。
そのくらいのゆとりがあると、インテリアも楽しくなりますね。
ドアや窓の周りは特にゆとりを
生活の動線であるドア周りは邪魔になるものは置かず、ゆとりある空間を作っておきましょう。
入ってきた瞬間に開けたスペースがあることで、部屋にも奥行きを感じさせることができます。
また、大窓の両端に家具をピッタリ寄せておくと、カーテンを開けてまとめた時にカーテンだまりと重なって窮屈に見えてしまいます。窓付近は解放感を持たせ、気持ちの良い空間にしておきましょう。
10cmの隙間で圧迫感から解放させる
家具は隙間なく並べて、デッドスペースを作らない方が部屋を有効に使えて良い。。。と思ってしまいがち。ですが、それではもちろん窮屈に見えてしまいます。
特に、ソファーの両脇に壁や家具がそびえ立つような配置では、座った時の圧迫感は想像以上です。壁から10~20cmほど離して置くだけで、部屋全体を見回した時に驚くほどのゆとりを生み出します。
<ワンポイントアドバイス>
それでもスペースをくまなく活用をされたい方は、ソファの座面より少し高いくらいのサイドテーブルを間に挟むことで、壁との距離を置くことができますので試してみてくださいね。
ダイニングルーム
楽しい食卓を囲むダイニング。ここのレイアウトで一番重要なのは、動線の確保です。
動線確保の為のポイント
- 配膳する為に、キッチンとダイニングテーブル間の移動がスムーズにできるか。
- 椅子を引いて立ったり座ったりするスペースが確保できているか。
- 座っている人の後ろを、人が通るスペースはあるか。
- 開き戸タイプの戸棚や冷蔵庫の扉を開ける余裕があるか。
動線確保の目安としては、テーブルと壁(またはキッチンや食器棚)との間に最低80cm~90cmほどのスペースが理想です。なお、円形テーブルはコンパクトに見えて、思っている以上にスペースが必要になりますので注意しましょう。
<ワンポイントアドバイス>
ダイニングボードを引き戸タイプにしておけば、扉を全開にすることはできませんが、引いて開けることが無い分、省スペースになって便利ですので活用してみてくださいね♪
ベッドルーム
人は人生の約3分の1を睡眠時間にあてています。それは非活動的な時を過ごしているわけではなく、体と脳を休める大切な時間です。心も体もリラックスできる、癒しの空間にしたいものですね。
ベッド周りに必要なスペース
数人が一度に行き来することは少ないお部屋になりますので、移動に必要な道幅は50cm~65cmほどあればよいでしょう。ベッドを壁に沿わせて配置する場合は、ベッドメイキングの為に10cm程度開けておくと尚よし。
ここで、スペースが余ったからと言っていろんなものを押し込めると、やはり圧迫感を感じますし、くつろぐのに不向きな部屋になってしまいます。スペースが若干でも手狭に感じたら、デスクは置かず、事務や細かい事はリビングやダイニングで行ったり、ドレッサーを使わずに洗面台でお手入れを済ませたりして、作業場所を分割させましょう。
収納が足りない時は…
寝室であると同時に、衣類などの収納場所でもあるベッドルーム。クローゼットや押し入れなど、収納的機能が充実していれば良いのですが、そういったものが無い(または足りない)場合はタンスやチェストを置く必要が出てくるかと思います。ですが、ベッドルームに大型の家具を設置すると、災害時に倒れてくる等の危険があります。
大型家具の設置には、転倒防止の金具をつけたり、配置を工夫することで避難経路を確保しましょう。ベッド側に倒れないようにする事と、ドアが開かなくなってしまう可能性がないかも考慮しなければなりません。
<ワンポイントアドバイス>
収納付きのベッドや、足つきマットレスのベッド下を活用する事で、収納スペースを安全に確保できますよ。
↓参考にされてみてはいかがでしょうか。
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最後に
いかがでしたでしょうか。ゆとりのある空間は誰しもがあこがれるものですが、実際にはおおよそどのくらいのスペースが必要になるのか、という疑問が解消されたのではないでしょうか。
ただ、住み始めた時は気を付けていても、長年住んでいるとどうしても物が増えてきてしまいますよね。
空間を改めて見直したい方も、上記を参考にしてお部屋の整理をするところから始めてみて下さい。ゆとりのある空間は心にもゆとりを持たせてくれますよ。